【稽古レポート】刀はだれのもの??[太刀盗人]

田舎者の万兵衛、スリの九郎兵衛、人の良い目代(役人)、目代のお付きの真面目な従者の四人一組をニ班にわかれて挑戦するのは小学二年生から六年生までの八名の子供達。
能や狂言を元にした松羽目物と呼ばれる舞踊劇のひとつ「太刀盗人」は賑わう新市で土産物を探す万兵衛がスリの九郎兵衛に目をつけられ立派な刀を取られてしまう。それを取り返そうと揉めているところに仲裁に入った目代と従者が事件を解決すべく万兵衛と九郎兵衛に様々な問いかけをするがうまく盗み聞きをする九郎兵衛に騙されてしまう。
刀は自分のものと一歩も譲らない万兵衛と九郎兵衛とそれに困り果てる目代達とのやりとりが見所の演目。
目代と従者はどうやってこの事件を解決するのか…

太刀盗人

お稽古では賑わう新市をシンプルな舞台の上でどう表現するのか、演技力を求められる作品に四苦八苦…
万兵衛、九郎兵衛の長い長いセリフ、難しい舞に加え、二人の息のあったやり取りを習得すべく一越和城先生ご指導のもと、楽しくもハードなお稽古をこなし、さらに自主練を重ね懸命に本番に向かって汗を流している。
また九郎兵衛が万兵衛の舞を盗み見しながら舞う連舞は黙々と舞う万兵衛、ワンテンポ遅れながらも必死に盗み見しながら舞う九郎兵衛のコミカルな舞が見所。

九郎兵衛にまんまと騙されてしまう、人の良さが滲み出る演技が見所の目代と元気で正義感溢れる従者の息のあった舞にも注目して欲しい。

太刀盗人

コミカルで見所満載、最後まで目の離せないストーリー「太刀盗人」を皆様に楽しんでいただけるよう演者一丸となってさらにお稽古に励んでまいります。
拙いながらも真剣に取り組む子供達の勇姿をぜひご覧ください。

(Reported by 保護者)