【稽古レポート】イケメン&三枚目&美女&醜女を子供達が熱演!「釣女」

「釣女」は、前回の身替座禅や以前の墨塗り等と同様、狂言由来のコメディで最後はどんちゃか大騒ぎで幕が下りるという、とても楽しいお芝居です。今回は過去1回から5回までの公演経験がある、若手(!)こども歌舞伎メンバーでこどもらしさたっぷりにお届けします。辰藏先生、寿々彦先生のご指導のもと、いよいよお稽古が始まりました。

 さて、釣女のあらすじを簡単に紹介すると、独身である大名が妻をめとりたいと西ノ宮の神社の恵比寿さまに願掛けをしたところ、夢の中で「西の門の階段に妻がいる」とのお告げが。行ってみると、1本の釣竿が落ちており、その竿を持って釣り針を投げてみたところ、なんと、美しい女性が釣れました!さあ、お供の太郎冠者も黙っていられません。早速、真似をして、釣り針を投げてみたところ、釣れたのは、何とも大変な醜女だった!というお話です。

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 お話のクライマックス、太郎冠者が釣った女性に、頭の被布をとって早く顔を見せてくれとせかしている場面のお稽古の様子です。被布をとると、あっと驚く醜女が現れ、場面の空気は一転します。芸の道は模倣からといいますが、先頭の太郎冠者役をしてくださっている花柳寿々彦先生のお芝居を覚えようと、子供達は一生懸命、頭と体をフル回転させています。

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 奥にいる大名と上臈の幸せそうなカップルとは対照的に、手前はというと、隙あらば逃げ出したいという太郎冠者と、逃がすまいという醜女のカップルが大騒ぎ。

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 イケメン?美女?三枚目?醜女!全く違う4人の登場人物をそれぞれどう演じるか。舞踊あり、笑いありと見どころ満載の「釣女」です。
他の演目同様、8月の公演をお楽しみに!