【演目紹介】義経千本桜 吉野山の段

解説と見どころ鼓と桜

「義経千本桜」は、江戸の市民に忠臣蔵と共に親しまれたお話です。通称「吉野山」と呼ばれる四段目道行初音旅は、静御前と実は狐の化身である忠信の踊り、藤太・花四天との華やかな立廻りが見所です。

あらすじ

ここは吉野の山の中。義経がいる館をめざす最中、お供の忠信とはぐれてしまった静御前が初音の鼓を打つと、どこからともなく忠信が現れます。山中でのさびしさをまぎらわそうと、忠信は静御前の求めに応じて平家との合戦の様子を語ります。
そこへ家来を引き連れやってきたのは藤太。藤太は静御前と鼓を渡せとせまりますが、忠信は人らしからぬ動きで藤太たちを蹴散らし、静御前と共に落ちのびていくのでした。