【稽古レポート】義士たちの熱き心の演技をご堪能あれ![大石東下り]

皆さまご存じ、赤穂浪士の討ち入りを描く忠臣蔵。今回お届けする「大石東下り」は、大石内蔵助一行が「立花左近とその一行」と身分を偽り、江戸に入る少し前のお話になります。
場所は小田原の宿屋。書物に目を通している大石内蔵助の息子・大石主税と、将棋を指している浪士の中村勘助と間重次郎のやり取りから始まります。

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江戸まであと少し、という事もあってか将棋で盛り上がる中村と間、それを優しくたしなめる主税。姿勢を正した中村と間は、「準備は整った、早く主君の敵を討ちたい!」と血気盛ん。冷静な主税は「落ち着きなさい」と、これまた優しくたしなめます。そこへ宿屋の亭主がやってきて「表に立花左近と名乗るお客様がみえていますが…」と伝えに来ます。さてどうなる!
主税と中村・間のやり取り、そして亭主登場後の和やかな雰囲気から一転、緊張が走る様子にぜひご注目ください。

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そしてお待ちかね内蔵助の登場。自分たちが何とかする!と息巻く浪士たちを次の間に下がらせ、本物の立花左近と対峙する腹を決めた内蔵助。そこへ怒り心頭で駆け込んでくる立花左近。互いの出方をうかがいながら対峙する内蔵助と左近。ここから静かなるも熱い対決が始まります!内蔵助はこの難局をどう乗り切るのか…
内蔵助と左近の距離感、言葉と言葉の間にある駆け引き、重いけれども熱い空気感にご注目ください。そして相手の正体に気付いた左近の熱き心、左近を思いやる浪士たちの熱き心を感じてください。

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この大石東下りは、派手な立廻りや威勢のいい台詞の掛け合いはありませんが、感情の動き、駆け引き、間合いなど細やかな演技が必要となる難しい演目です。
台詞や動作のタイミング・強弱・感情表現などに苦戦しつつも、5月から本番直前まで、こども達は一生懸命稽古に励んでいます。ぜひこの成果を会場にて体感してください!皆さまのご来場をお待ちしております。

(Reported by 保護者)