4月1日(土)・2日(日)に「こども歌舞伎体験教室」を開催しました。
小学校は春休みという事もあり、定員50名を大きく超えるお申し込みを頂き、当初1日のみの開催だった予定を2日間の開催に変更いたしました。ご参加いただいた皆さま、参加日程を変更いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
体験会では、着付け・礼儀作法・基本動作・見得の切り方・伝創館生徒によるデモンストレーション・台詞の掛け合いを稽古する約2時間の体験会となりました。実際の稽古場では浴衣・帯・足袋・扇子を身に着けて行いますので、伝創館の専務による指導のもと、稽古を積んでいるお兄さん・お姉さんも手伝いながら稽古着にお着替え。慣れない着付けや浴衣姿に戸惑いながらも、みな立派な姿に大変身。
稽古着になったところで、体験会の講師である立花志穂先生が登場。伝創館では、日舞をはじめ年2回開催している公演での演目のひとつ「白浪五人男」などをご指導いただいております。志穂先生の明るく元気で丁寧な語りかけもあり、歌舞伎というはじめての体験で緊張した面持ちの子供たちも、ワクワク・ドキドキした表情に変わっていくのを感じました。
さて、まず最初の稽古は礼儀作法。稽古においては、必ず始まりと終わりには正座をして背筋を伸ばし、扇子を正しい位置においてきちんとご挨拶をします。挨拶には多くの事への感謝の意味がありますので、この礼儀作法はとても大切なものです。慣れない正座や姿勢、綺麗に立ったり座ったりするのが難しそうでしたが、何回か繰り返していくうちにどんどん綺麗な動きになっていく子どもたちは流石です。
続いての稽古は、基本動作となるすり足や男女の歩き方、見得の切り方を学びます。慣れない動きに戸惑いながらも女役、男役の歩き方と見得の切り方になると、少し恥ずかしそうにしながらも、張り切って役者になっていました。特に見得を切る稽古は、歌舞伎っぽさを体で感じる事ができますので、可愛いいポーズ、カッコいいポーズを決めている凛々しい姿が素敵でした。
休憩の後は、伝創館で稽古を始めて半年から2年経験している生徒によるデモンストレーション。演目「白浪五人男」の一部のシーンを演じます。同じ年頃の生徒たちがそれぞれの役になりきり堂々と演じている姿を、真剣な眼差しで食い入るように見ていた姿が印象的でした。デモンストレーションの後は、捕手とよばれる警察の役となり、みなで台詞の稽古。最初は恥ずかしくて大きな声が出せなくても、みなで練習していくうちに立派な捕手になりました。デモンストレーションで登場した五人の盗賊と対峙しての台詞の掛け合いはお見事!盗賊に負けない大きな声で、しっかり演じてくれました。
着付けから始まり、礼儀作法・基本動作を学び、実際の演目や台詞を体感した約2時間の体験会もあっという間に終了。伝創館の竹柴所長による挨拶の中で「今日のお稽古楽しかった人!」の問いかけに、元気に「ハイ!」と答えてくれた子供たちの表情がとてもキラキラしていて感動いたしました。
伝創館こども歌舞伎の体験会に参加してくださった皆さま、本当にありがとうございました。日本の伝統文化である歌舞伎が、今までよりも身近に感じられたのではないでしょうか。伝創館では年に2回公演を行っています。また新たな仲間も募集しておりますので、またお会いできることを楽しみにしております!