【演目紹介】二人袴

みどころ

狂言をもとにした松羽目舞踊です。福地桜痴脚色、1894年(明治27年)初演。
祝いの場に袴を忘れた息子のために、しまいにはひとつの袴をふたつに裂いて取り繕うとするドタバタを描いた楽しい演目です。

あらすじ

住吉の家では、娘の雛鶴の夫となる右馬之助の婿入りを待ちわびています。一方、住吉の館へやってきた高砂尉兵衛は息子が袴をはいていないことに門前で気づきます。
仕方なく、尉兵衛の袴を交替ではいてひとりずつ挨拶に行くことにしますが、住吉は親子そろって来るよう強く望みます。困り果てた高砂親子は前後二つに裂いた袴をそれぞれ前掛けのようにあてて出ます。
後ろが見えないように注意しながら祝いの盃を交わしたものの、そうとは知らぬ住吉からさらに舞を所望され、悪戦苦闘。とうとう後姿を見られてしまいます。
恥じ入る高砂親子でしたが、住吉家の者たちはめでたいことだと言ってかえって喜び、皆で二人を祝して舞い踊るのでした。

キャスト《2019春》(A)(B)
高砂尉兵衛板倉 琉世板倉 琉世
高砂右馬之助岡田 凱永野 太麒
住吉左衛門三宅 琥太郎岡田 凱
娘 雛鶴青柳 麗音柴田 一花
家来 鈍太郎三縞 柚果菊池 優

2019春公演 演目紹介《あらすじとみどころ/配役》
 二人袴
 三社祭
 三人吉三巴白浪
 釣女
 白浪五人男
 口上