【演目紹介】 義士外伝 大石東下り

登場人物

大石内蔵助:おとりつぶしになった播州(現在の兵庫県)赤穂藩の元家老
大石主税:内蔵助の息子
中村勘助:同じく赤穂浪士のひとり
間重次郎:同じく赤穂浪士のひとり
宿屋の亭主:小田原本陣を切り盛りする亭主
立花左近:禁裏御用(朝廷の御用)をつとめる侍

みどころ

赤穂浪士の討ち入りを描く忠臣蔵の外伝のひとつで、戦前は小芝居、地芝居で演じられていた演目です。
地芝居は地域の神社や小さな劇場で演じられたため、舞台がコンパクトに作られているのが特徴です。
大きな劇場とは違った、役者との近さもあわせてお楽しみください。

あらすじ

ここは東海道小田原宿本陣の宿屋。「立花左近」とその一行を名乗って京から江戸に向かってきた大石内蔵助ら赤穂浪士の面々は、江戸を目前にしてほっと一息ついたところです。そこへ宿屋の主人が「立花左近を名乗るお客様がみえてますが…」とお伺いを立てに来ます。あわてる浪士たちを次の間へさがらせ、大石は本物の立花左近と対面することに。
名前をかたられた本物の立花は、怒り心頭で駆け込んできます。口論の末、大切な御許書(みぎょうしょ:許可証)を見せ、あくまでそちらが本物と言うなら「本物の」御許書を見せてみろと詰め寄ります。そのようなものを持っていないニセ立花の大石は考えた末に、白紙を小柄に巻いて手渡します。
びっくりしたのは本物の立花。まるで「勧進帳」のお芝居のように真っ白な紙を渡され、バカにされたのかと怒りに手がふるえますが、ふと畳の上に落ちた小柄に目をやると、見覚えのある家紋が入っています。そっと隣の男の羽織を覘き見ると、こちらにも同じく巴紋。
「もしや赤穂の浪士では!」と真相に気づいた本物の立花は、大石たちを無事に江戸に行かせてやりたいと考え、「恐れ入った、自分こそはニセモノ」と言って御許書を置いて立ち去ります。
思いがけなく本物の御許書を手に入れた一行は、これで安全に江戸入りできると、立花の去った方に深々と頭を下げて感謝の気持ちを示すのでした。

キャスト

 
A
B
C
大石内蔵之助齋藤すみれ齋藤すみれ石井悠翔
大石主税北島剛希前田彩花川野輪真央
間重次郎田中里奈三縞柚果前田彩花
中村勘助力石明鶴谷悠平奥山佳穂乃
本陣宿の亭主石井悠翔西村千春今塚舞桜
立花左近坂田峻之介和田花梨三縞柚果