こども若草歌舞伎の先輩たちの体験談

先輩たちとの役者体験が自信に
(小学5年生/初舞台:小学2年生/江東区在住)

小学校2年生から『こども歌舞伎』を始めました。
親子ともに歌舞伎に関して、知識が皆無で果たしてついていけるのだろうかと親として不安の方が大きかったです。

肝心の本人はピカピカのお扇子を手に浴衣を身にまとい、礼儀作法やボイストレーニング、日舞に立ち廻りと周りの諸先輩方が温かく迎えてくださり、すぐにお稽古場に溶け込んでいきました。

親がきちんと教えてあげられなかった日本の伝統文化やお作法など背筋がピンと伸びるような気持ちの良い経験を重ねました。

舞台稽古では中高生も含めた諸先輩と同じ演目に出ることもあり、上下関係が厳しいのかと居住まいを正して参加しましたが、お休み時間は一緒に遊んでくれる先輩たちがお稽古になると凛々しく演技する姿に、本人もオンオフをつけて役者として対等に演技をする現場が楽しくて仕方ない様子でした。

舞台ではお客様の前でスポットライトを浴びながら演技をするという普段なかなか出来ないような体験を経て、自信もつけていったようで、先輩方の演目を夢中で見ながら、「次はあの役をやりたい」と口にするようになりました。

小学校でも歌舞伎をやっている子はめずらしく、そういう意味で浴衣姿でお稽古へ通う姿を見てご近所のお友達に「すごいね!」と
言われることに照れくさかったり、誇らしかったりの様子で、子どもながらに一つの自信につながっているのかなと感じ、やっていて良かったと感謝しています。

成長する子供たちの姿に感動!
(小学5年生/初舞台:小学2年生/墨田区在住)

娘が歌舞伎を習い始めたのは2年生の春。学校でこども歌舞伎体験のチラシをもらったことがきっかけです。娘も私自身も、それまで歌舞伎を一度も観たことがなかったのですが、先生方の指導のもと、半年間のお稽古を経て、大きなホールで初舞台に立つことが出来ました。

始めは、体験の舞台を終えたら一区切りかなとも考えていましたが、娘がとても気に入って、次もまたこの舞台に立ちたい!と強く希望したため、続けることになりました。

その後は、お姉さんお兄さんが主役の演目に脇役・子役で出させてもらい、先輩方がお稽古に取り組む姿勢や、立ち回りのカッコ良さ、台詞の言い方などを側で見ながら、本人なりに刺激を受け、多くのことを学び、少しずつ出来ることが増えていきました。

「三人吉三」や「吉野山」といった有名な演目に挑戦させてもらい、大きな役を演じることの面白さも難しさも体感し、少しずつ、役の心情や自分らしい演じ方とは何かを考えるようになってきたように思います。

保護者としては、芸事の習い事なので、父母会の仕事や子供のサポートがどこまで大変なものか不安もありましたが、先輩保護者の皆さまに色々と教えて頂きながら、出来る範囲でお手伝いさせてもらっていますし、事務局やスタッフの皆さんだけでなく、保護者も一体となって子供達の晴れ舞台をサポートしている団体だと感じます。

娘にとっては、仲の良いお友だちもでき、お化粧をして着物を着せてもらい舞台に立つことが、とにかく楽しいようです。保護者としても、本番の舞台では練習の成果以上のものを見せてくれる、度胸と勇気のある子供たちの姿に、毎回驚かされますし、とても感動します!

親子共にとても良い思い出になりますので、もし迷われている方は是非一度、体験の舞台に挑戦されてみてはいかがでしょうか。

親も子も一緒に学べる
(小学6年生/初舞台:小学2年生/墨田区在住)

「発表会後の達成感が気持ちいい!」息子本人の感想です。
親としては、こども歌舞伎を始めて小学生の子供が1人で浴衣を着れるようになった事は鼻が高いです。男性の帯結びは私自身ここで学びできるようになりましたが、小学生で浴衣の着用の全てをできるということはなかなかできることではないので密かな自慢です。

また、歌舞伎の時代物の演目にも挑戦しましたが、教科書でしか学ばない歴史とは違い、子供自身が歴史について考える事ができるので勉強になります。以前は歌舞伎を観劇に行っても親の私自身理解できなかった内容が理解できるようになった事が私の成長にも繋がっています。

礼法のお稽古では大人でもなかなか知ることのできない日本独自の文化を学べます。ふくさや風呂敷の使い方や座布団の運び方等、子供時代に教えてもらう事のできる環境は子供にとっては宝だと感じています。

楽しくてワクワクする最高の思い出
(小学6年生/初舞台:小学3年生/文京区在住)

私が歌舞伎をやってみたいと思ったきっかけは、学校で配られたチラシです。写真に写っていた先輩たちの着物や化粧、立ち姿がかっこよくて、自分もそうなりたいと思ったからです。

歌舞伎を習っていて楽しかったことは、歌舞伎友達と会えるお稽古の時間です。みんな仲良しで、休憩時間におしゃべりしたり、お稽古の後も一緒によく遊んでいました。小松市の日本子ども歌舞伎まつりにみんなで旅行したことも最高の思い出です。

それから、公演本番の日です。お化粧をしてもらい、衣裳を着せてもらうと、その役になりきって気分が高まりワクワクします。本番直前は少し緊張しますが、楽しみの気持ちのほうが大きいです。舞台上でお客さんからたくさんの拍手をもらったり、声をかけてもらうとやる気が出てとても嬉しいです。自分の出番が終わって幕が下りた時は、やり遂げた達成感でいっぱいになります。その後の打ち上げは幸せすぎて、このまま時間が止まってほしいといつも思います。

緊張と達成感の舞台に夢中
(中学2年生/初舞台:小学3年生/渋谷区在住)

歌舞伎を始めたのは小学校3年生からです。

姉が日舞を習っていたので、試しに日舞を習いに行ってみましたが続かず。その時のご縁でたまたま紹介していただいたのが「こども若草歌舞伎」でした。歌舞伎には大変興味を持ち、長い台詞も一生懸命練習するようになりました。
お稽古にも楽しそうに通い、先輩たちとのおしゃべりも楽しく、稽古中のカッコ良い姿にどんどん憧れるようになりました。

長い台詞を覚えるのは大変だったと思います。大人でも初めて知る言葉が多かったですが、先生方のご指導のおかげで、意味を理解しながら覚えることが出来たようです。

そして、初めての舞台では衣装やお化粧がカッコ良くて興奮していたのを覚えてます。
しかし本番当日、あまりに緊張して、台詞が飛んでしまいました。
そんな経験をしたので、きっとこれで終わりにするだろうと親としては勝手に思っておりましたが、まさかの「楽しかった!!もっと続けたい!」でした。失敗は痛い思い出として未だに残ってはおりますが、それよりもスポットライトの中で演技をやり遂げる達成感が勝ったようです。
その後は自分も「立廻りのある演目をやりたい!!たくさん見得を切る演目をやってみたい~」と、目標のように話しておりました。
そして現在まで続け、数々の演目も経験しましたが、それでももっともっとやりたい役があるようです。
親としては、そんな息子の舞台をいまだに新人の気分でドキドキしながら観覧しております…

気軽に応募しましたが、すっかり歌舞伎の楽しさに夢中です。
親子共々、伝統芸能を身近に触れられる大変貴重な体験に感謝しております。

歌舞伎との出会い、そして今はラグビーとの両立
(中学3年生/初舞台:小学1年生/品川区在住)

小学校入学前に、日本舞踊を体験する機会があり、またやりたい!続けたい!と本人が希望していたのですが、日本舞踊を続けるには、先生のもとに個人で通うしか方法がなさそうということで、何とか同世代の子どもたちと一緒にお稽古ができるようなところはないかと、インターネットで検索し、伝創館こども・若草歌舞伎を見つけました。

基礎稽古としての日本舞踊はもちろんのこと、礼法や発声、また男の子にとってはとても魅力的だった〝刀〟に見立てた棒をもっての立ち廻りのお稽古など、子どもにとって飽きの来ない様々な稽古に取り組むことができるのが、伝創館こども・若草歌舞伎の魅力だと思います。
そしてなんといっても公演への出演という大きな目標に向かって、稽古を積み重ねることができるのが、子どもの達成感や自己肯定感につながっていると思います。

中学受験のために1年間お休みをしましたが、その後また仲間に温かく迎えてもらうことができ、お稽古と舞台公演に戻ることができました。
現在は、中学生になってから始めたラグビーと歌舞伎のお稽古を、周りの皆さんにご協力いただいて両立しています。ラグビーの大会出場時のプロフィール欄に、小学生のころやっていたこととして〝歌舞伎〟と書いている人は他におらず、一度で覚えてもらえるそうです。来年は留学をする予定なのですがその自己紹介でも〝Kabuki〟の魅力と舞台での経験を伝えているようです。確実に本人の中で、歌舞伎のお稽古と舞台の経験が大きな糧になっているように感じています。

大好きな日本舞踊に出会えたこども歌舞伎
(高校1年生/初舞台:小学1年生/港区在住)

小学校で配布されたチラシを持ち帰った1年生の時、何に興味を持ったのかは忘れてしまいましたが、母にチラシを見せてお願いし、オーディションを受けました。広い畳の間の中央に1人で正座をし、2人の先生の質疑に応え、歌や踊りを真似しました。母はその後ろの隅で同じく正座をして応援してくれました。その時に言われた言葉を今でも覚えています。「鏡の動きを真似るのが得意ですね。1つの能力です。」初めて知る自分の良いところでした。その翌日オーディションの合格をいただきました。あれから9年経った今も、大好きな踊りを続けています。日本舞踊とヒップホップです。これは所長がおっしゃったように、鏡の動きを真似るのが得意だからだと思います。自分の得意なところを発見していただき、自然と伝統芸能が身近なものとなり、一緒に奏でる仲間ができました。日本の誇るべき財産に触れられて、日本人としてのプライドを自然と持つようになりました。これからも精進したいと思います。

これまでの【こども体験歌舞伎】のお稽古の様子▶︎▶︎▶︎

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