日本こども歌舞伎まつり㏌小松 レポートNO.1

2023年ゴールデンウィーク、石川県小松市主催の「日本こども歌舞伎まつり㏌小松」にご招待いただき、小/中学生13名が初めての遠征公演を体験!その貴重な体験をレポートしました。

5月3日(水)舞台稽古

GW真っ只中、東京から新幹線で3時間弱、初めての遠征となる小松市に出演者13名が元気に到着しました。
小松市の方に案内され、楽屋に向かい、いよいよ舞台本番前日の仕上げとなります。
会場となる「團十郎芸術劇場うらら」の舞台は、普段のお稽古場と違ってとても広く、千川先生から立ち位置や舞台装置などの最後の指導をしていただきました。

1月からお稽古を続けてきた「伽羅先代萩」~足利家奥御殿の場~。
お家乗っ取りを企む家臣から幼い主君を守るため我が子の死を目前にしても涙一つ流さない気丈な姿から一転、敵を退けた後は子を失った母の悲しみを演じる烈女政岡が主人公の伊達家お家騒動を元にしたお馴染みの演目です。

鶴千代、千松の子役2名以外は全員女形。細やかな所作のお稽古を何度も重ねた甲斐があって、カツラと衣装をつけると華やかな世界が広がりました。
出演者たちは大多数が小学生。後見人の中学1年生高橋咲梧君が出演者が使う小道具や舞台進行の手助けなど、至るところで後輩たちのバックアップに奔走してくれました。

今回は、敵役として政岡と対峙する栄御前役を見事に演じた髙橋悠陽君と、後見の髙橋咲梧君にこぼれ話を伺いました。

~栄御前役 ~
【髙橋 悠陽】
今回小松市で本番をやってみて、僕は、いざやるとなったら今までよりも嬉しかったり、見てほしいな、と思ったりして、とてもいい経験になりました。
僕がやったのは栄御前という高貴な女役です。普段の僕の動きと全然違っていて、座っている時の足の形、手の置く位置などやるのが難しかったです。また、初めてやった悪役は楽しかったです!!
そして、この経験をいかして、8月の公演は役をもっと楽しみながら、いつもよりもっといい本番にしたいと思いました。

~後見 ~
【髙橋 咲梧】
僕は、今回の小松公演で初めて後見を担当しました。
後見は、いつもの役とは、全然違い、歩き方や物の持ち方も違い、覚えるのが大変でした。そのかわりに、いつも裏方で頑張っている人の大変さなどを知れました。
これからは違う演目で『後見やって!』と頼まれたら、自信をもってやれそうです。もちろん、本役の方も頑張ります!

Reported by ゆうや、しょうご